パソコンのバックアップの取り方(外付け HDD・OneDrive)
大事なデータは「パソコンの中」と「パソコンの外」の 2 か所以上に置くのが基本です。Windows なら、外付け HDD へのコピーと OneDrive のフォルダー バックアップで、特別なソフトなしに始められます。修理に出す前の準備にも、この手順がそのまま使えます。
結論:大事なデータは 2 か所以上に置きましょう
バックアップとは、パソコンの外にデータの写しを置いておくことです。パソコンは、故障・落下・水濡れ・ウイルス・盗難で、ある日突然使えなくなります。そのとき、パソコンの中にしかない写真や書類は一緒に失われます。
- 手軽に始めるなら:外付け HDD に、月に 1 回コピーする。
- 自動で守りたいなら:OneDrive の「フォルダーのバックアップ」をオンにする。無料の容量に限りがあり、「同期」の仕組みには注意が要ります(後述)。
- いちばん安心なのは両方。外付け HDD とクラウドに分けて置けば、どちらかが使えなくなっても残ります。
起動しなくなってからの取り出しは、手間も費用もかかります。動いているうちに写しを取っておくのが、いちばん確実で安上がりです。
何をバックアップすればいいですか
残すのは「自分で作ったもの・保存したもの」です。Windows やアプリは入れ直せますが、次のものは二度と手に入りません。
- 書類:「ドキュメント」フォルダーやデスクトップに置いた Word・Excel・PDF。デスクトップに直接保存している方は多く、見落としがちです。
- 写真・動画:「ピクチャ」「ビデオ」フォルダー。スマートフォンから取り込んだ写真は、取り込みに使ったソフトが別の場所に保存していることもあります。
- メール:Outlook などのメールソフトに保存しているメールとアドレス帳。Gmail などの Web メールはインターネット上にあるので、通常は不要です。
- ブラウザーのお気に入り:Edge や Chrome をアカウントで同期していなければ、お気に入りを「エクスポート」してファイルにしておきます。
- ライセンスとパスワードの控え:有料ソフトのプロダクトキーや購入時のメール、各種サービスのパスワードの一覧。パソコンの外に、人に見られない形で保管します。
- アプリの中のデータ:会計ソフトや年賀状ソフトの住所録は、アプリの「バックアップ」「書き出し」の機能で保存します。
方法 1:外付け HDD にコピーする
いちばん分かりやすく、費用も外付け HDD の代金だけで済む方法です。容量は、パソコンで使っている量より十分大きいものを選びます(たとえば 200GB 使っているなら 1TB 前後)。
- 外付け HDD を USB 端子につなぎ、エクスプローラーの「PC」に新しいドライブ(D: や E: など)が出ることを確かめる。
- 外付け HDD の中に、日付の入ったフォルダー(例:「バックアップ_2026-10」)を作る。
- 「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」などを、作ったフォルダーへドラッグしてコピーする。「移動」ではなく「コピー」になっているかを確かめます。
- コピーが終わったら、エクスプローラーで外付け HDD を右クリックして「取り出す」を選んでから、ケーブルを抜く。
毎回のコピーが手間なら、Windows の「ファイル履歴」(コントロール パネルから設定)で、つないでいる間に自動でコピーさせることもできます。ただし、外付け HDD はつなぎっぱなしにしないのがコツです。パソコンと一緒にウイルスに暗号化されたり、落雷や水濡れで同時に壊れたりするからです。
方法 2:OneDrive のフォルダー バックアップ
Windows 11 には、Microsoft のクラウド保存サービス OneDrive が最初から入っています。Microsoft アカウントでサインインしていれば、「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」などのフォルダーを、自動で OneDrive に保存し続けられます。
- タスクバー右下の雲のアイコン(OneDrive)を選び、歯車の「設定」から「同期とバックアップ」→「バックアップを管理」を開く。
- 残したいフォルダーをオンにして、「バックアップの開始」を選ぶ。
- 雲のアイコンが「最新の状態」になれば完了です。スマートフォンや別のパソコンから OneDrive にサインインして、同じファイルが見えるか確かめます。
気をつけたいのは容量です。無料で使える容量は限られていて(2026年10月時点で 5GB)、写真や動画が多いとすぐにいっぱいになり、新しいファイルが保存されなくなります。容量を増やすには Microsoft 365 などの有料プランが必要です。写真や動画は外付け HDD、書類は OneDrive、と分けるのも一つの方法です。
OneDrive の「同期」は、バックアップの代わりになりますか
OneDrive は、パソコンとクラウドの中身を「同じ状態に保つ」仕組み(同期)です。便利な反面、パソコンで消したファイルはクラウドからも消え、上書き保存した内容はクラウド側も上書きされます。ウイルスに暗号化されたファイルが、そのまま同期されることもあります。
消したファイルは OneDrive の「ごみ箱」から、上書きしたファイルは「バージョン履歴」から、一定の期間内なら戻せます。それでも期間を過ぎれば戻せないため、「同期しているから安心」とは考えず、ときどき外付け HDD にも写しを取っておくのが確実です。
また、フォルダーのバックアップを途中でオフにすると、それまでのファイルは OneDrive 側に残り、パソコンのフォルダーが空に見えることがあります。慌てて消したり初期化したりせず、OneDrive のフォルダーを確かめてください。
「3-2-1」の考え方を、家庭向けに
バックアップの目安として、「3-2-1」という考え方がよく使われます。家庭向けに言い換えると次のとおりです。
- 3:データを 3 つ持つ。パソコンの中の元のデータと、写しが 2 つ。
- 2:写しは 2 種類の入れ物に分ける。外付け HDD とクラウドのように種類を変えると、同じ原因で一緒に失う心配が減ります。
- 1:1 つは家の外に置く。クラウドなら、火事や水害、盗難のときも残ります。
全部そろえるのが難しければ、まず「パソコン+外付け HDD」の 2 か所から始め、なくすと困る写真だけはクラウドにも置く、という形でも十分に意味があります。
どのくらいの頻度で取ればいいですか
目安は「どのくらいの期間のデータなら、なくしても我慢できるか」で決めます。
- 仕事の書類を毎日作る方:OneDrive などの自動のバックアップに加えて、週に 1 回は外付け HDD へ。
- 写真や年賀状が中心の方:月に 1 回、または旅行や行事で写真を取り込んだあと。
- Windows の大型アップデートの前、修理・買い替え・処分の前:そのつど取っておく。
カレンダーやスマートフォンのリマインダーに「バックアップの日」を入れておくと、忘れずに続けられます。
取ったバックアップが開けるか、確かめましょう
写しを取ったつもりでも、コピーが途中で止まっていた、違うフォルダーを写していた、ということは珍しくありません。外付け HDD そのものも、年数がたてば壊れます。
- コピーのあと、外付け HDD 側のファイルをいくつか開いてみる。写真・Word・Excel など、種類の違うものを選びます。
- フォルダーを右クリックして「プロパティ」を開き、元とコピー先のファイルの数と容量がほぼ同じか見比べる。
- 半年から 1 年に一度は、古いバックアップが読めるか確かめる。認識に時間がかかる・異音がする外付け HDD は、早めに買い替えます。
修理に出す前のバックアップ
修理の内容によっては、Windows の入れ直しや記憶装置の交換が必要になり、データが消えることがあります。どこの修理店に出す場合も、次のことを済ませておくと安心です。
- 大事なデータを、外付け HDD かクラウドに写しておく。
- BitLocker の回復キーを控えておく。暗号化されたパソコンは、部品の交換後に回復キーを求められることがあります(BitLocker の回復キーを確認する方法)。
- ソフトのプロダクトキーやライセンスの控えを、パソコンの外に置いておく。
起動しない・画面が映らないなどでバックアップを取れないときは、無理に操作せず、そのままご相談ください。当店では、起動するパソコンからの「基本データのバックアップ・移行」(13,200円・100GB まで)と、起動しないパソコンからの「起動しないPCからの基本データ復旧・移行」(28,000円・復旧できなければ 0円)をお受けしています。詳しくはデータを取り出したいと電源は入るが起動しないをご覧ください。
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